ラッツィンガー枢機卿
ヴァッスーラに関する教皇庁教理省公告についてはいろいろ言われています。しかしこれを作成した教理省の長官であるラッツィンガー枢機卿は、通達後こう言明されました:
彼女の著書の普及を続けても宜しい。
下記の文は、、メキシコのグアダラハラの、「神のうちの真のいのち」のメッセージに深く感動した人たちが、1992年に作った祈りのグループによるもので、それ以来彼らは精力的に、メキシコでの、翻訳・出版・配布に携わ�っています。このグループはまた、メキシコにおけるヴァッスーラ・ライデンの三回の訪問の折りに、諸教会で彼女が話せるように、枢機卿・司教・神父たちからの許可を取るのにも尽くしました。
グループの人たちは、96年にラッツィンガー枢機卿がグアダラハラを訪問された時、95年10月6日に出された教理省通告に対してどういう態度を取るべきか指示をお願いしました。ここに、彼らの手紙の一部と、それに対してラッツィンガー枢機卿が自らなさったお答えを記します:
ヨゼフ・ラッツィンガー枢機卿猊下:…私どもは、教区の仕事に献身して�おります、14人からなるグループですが、このメッセージが非常に私どもの助けになったことを証明したいと切望しております。私共は、法王様には従順で、敬愛しており、イエズス様とマリア様とは一体となって、御聖体と御言葉、御教え、そしてロザリオの祈りを通じてイエズス様といっしょに生きております。私どもは、多数の、フリーメーソン、エホヴァの証人、プロテスタントの人たちが、ほんものの回心をしたのを見てきました。その人たちは、その、彼らが信奉していた信仰を実践していた人たちです。多くの「神のうちの真のいのち」の読者は、法�王�様と公教会と一緒になってイエズス様を真に切望するという体験をしています。
私どもは、「オッセルヴアトーレ・ロマーノ」に載った10月6日の公告に動揺しましたが、それに対してどのような態度を取るべきかお尋ね致します。猊下はどういう指示を下さいますでしょうか。
イエズス様とマリア様に、私共が神の御意志を果たせられるよう御導きを懇願し、公教会の教えに従います。お答えをお待ちしつつ、御健康をお祈り致しております。尊敬を込めて。
署名人:
Lic. Javier Pelayo Jones,
Maria del Carmen de la Torre de Pelayo,
1996年5月9日
地元の新聞で、教理省の長官、ヨゼフ・ラッツィンガー枢機卿が、ラテンアメリカの司教会議の議長を務められるために、私どものおりますメキシコのグアダラハラにいらしたことを知りました。それでこれを、私共、「神のうちの真のいのち」の読者が証言をし、また95年10月23・24日に出た「オッセルヴアトーレ」に載った公告に対してどのような態度を取るべきか、教えて頂くのにふさわしい機会で、神の摂理だと考えました。昨日、1996年5月9日木曜日の11時�半に、会議の行われている修行の家に行きました。
出て来られた方に、会議室にいらっしゃるラッツィンガー枢機卿に手紙を渡して頂けるようお願いしました。それに、グアダラハラで最近刊行した3冊の本も添えました:「神のうちの真のいのちよりの祈祷書」、「ヴァッスーラの書における至聖なるイエズス様の御心」、それに「ヴァッスーラを擁護する神学者たち」、これはこの日の朝に印刷が仕上がったばかりの本でした。私共が驚いたことには、それらを託した方は戻って来られて、全部ラッツィンガー枢機卿に御渡ししたと言われ、お返事を伝えられまし�た。「本を読んで、彼らに電話する。」と。
同じ日の13時30分、枢機卿は御電話を下さり、私共を15時45分に呼んで下さるとのことでびっくりしました。このお呼びに時間通り行ったのですが、重要な件がおできになったため、いらっしゃれませんでした。私共とお会いになれず残念がっていらっしゃいました。お電話をお待ちすることになりました。翌日の朝早く、お知らせが来ました。10時15分に来るようにとのことです。テイベリオ・ムナリ神父様が付いて来て下さいました。ラッツィンガー枢機卿は、私共と会って下さる時間が少ししかないこと�をおっしゃりながら、大変心を込めて迎えて下さり、会話がし易いようにイタリア語で話そうと言われました。会見は、会議の休憩中の10時半に行われ、次のことをおっしゃいました:
「あなた方が手紙に書いた、証言と回心に関しては大変結構です。只お願いしたいのは、現時点に於いては人間個人のことでしかないことを神の言葉と受け取らないよう、識別して欲しいことです。私たちが公告で言ったことは、彼女が教会(聖堂)で話をしないようにということです。なぜなら、彼女はギリシャ正教徒であり、離婚者なので結婚状況がまだはっきりしていないこ�と、また書いたものには明らかにしなければならない点が幾つか有り、現在研究中だからです。今後も彼女の書を広めて構いませんが、常に識別をもって行って下さい。」<br>枢機卿は、聖パウロの言葉で締めくくられました:「霊を消すな。預言を軽蔑するな。すべてのことを試して善いものを選べ」(テサロニケ人への前の書簡5,19-21).
私共に割いて下さった時間が少なかったことをもう一度お詫びになって、心を込めて別れの挨拶をして下さいました。イエズス様とマリア様の御心の中で法王様と一緒に公教会と一致しつつ。
Lic.Javier Pelayo Jones
Carmen de la Torre de Pelayo
Patricia Salamin de Rivera
グアダラハラ、メキシコ、1996年5月10日